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当科の診療からの学びをおすそ分けします。適宜更新しますので、お役に⽴てたら嬉しいです!
なお、紹介したエビデンスは⾃分の患者さんに当てはまるかは検討が必要ですのでご注意を。

私たちの診療Tips > 2.家庭医療理論

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creative capacity

疾患などのイベントを経験する人がどのようにそれを乗り越えていくか,どう日常生活を維持するために工夫するか.
creative capacityという概念があります.船に乗った人が打ち寄せる波に転覆せずに乗り越えるかに例えられます.
今回は高齢者医療を例にcriative capacityをご紹介します.

 

高齢者医療

「子供は小さい大人ではない」と言われるのと同様に,「高齢者は大きい大人ではない」とも言えます.高齢者医療の目標はなるべく日常生活を維持することと言われています.今回は老いに関連する高齢者の状況評価を,強みや弱みという点で紹介します.家庭医療らしいcreative capacityとCGAが含まれます.

家族志向のケア

ファミカン岡山で症例提示した際に学んだ急性期病院での家族志向のケアのヒントです.

在宅医療

・レベル99の足軽在宅医

以前に祐ホームクリニックの米永暁彦先生にご講演いただいた,在宅医の特徴をまとめました.

米永先生いわく,在宅医は足軽のイメージだそうです.病院総合医とはまた違った頭の使い方があってとても勉強になりました.

病状説明

・悲劇的な状況での説明法

救命の可能性が非常に低い状況で,
①治療を中止/継続するかをメリット・デメリットを説明してから家族に決めてもらう
②医師がメリット・デメリットを説明してから治療を中止する
③医師が細かい説明なしで治療を中止する
という病状説明を受けて,家族が一番つらいのはどれか.
結果としては,①の説明を聞いた上で自分で治療の中止/継続を選択するのが,もっとも心理的につらいということがわかった.
また①のグループは自分の選択は正しかったと感じているものの,医師に決めてほしかったと感じていた.
他の解析では,①に加えて医師が自分の意見(エキスパートのオススメ)を追加することで,①の心理的な負担が減ったという結果だった.
悲劇的な選択肢の場合,自分で選択すること自体の心理的な負担はかなり大きいこと,それを軽減するには医療者の意見をつけるというのが重要.(Journal of Consumer Research 2009;36: 337-352)

悲嘆,グリーフケア

医療に携わる者として,死去を含めて人生に大きなインパクトになるイベントと向き合うことは避けられません.
そのイベントを経験した家族・友人がどんな心身ともにどんな反応をし,そこに対して私達がどういう声かけができるかを学ぶことはそう多くはないでしょう.
私達も知らない間にその人を傷つけている可能性もあり,悲嘆やグリーフケアを学ぶことは重要です.

陰性感情

診療でついついイラっとすることありますよね.

このイラっとしたり,嫌だなと思う感情を陰性感情と言います.

相手のせいにしがちですが,実はこれは相手の問題だけではないことが多いのです.

その問題点の整理法と,その対応法についてまとめました.

健康生成論

なぜ,あの人は生き生きとしているのか?
疾患があったとしてもその人が「生き生き」としているのは,健康度が高いからかもしれません.
「疾患がない=健康」という概念ではなく,「身体,精神,社会的に良好な状態=健康」と定義される中で,どうやったら健康になれるか,どうやったら健康状態を維持できるかを追求したのがアーロン・アントノフスキーの健康生成論です.
医療福祉生協連家庭医療学開発センターの藤沼康樹先生の家庭医の5つの神器の1つに数えられるこの概念は,その人の持つ健康に対する資源に着目するものです.
ゲームの主人公が経験値を得てレベルアップし,新しい技が使えるようになるように,その人の生まれ育った環境やこれまでの成功体験などがストレスという敵に対する防御力や攻撃力になります.

健康に影響を及ぼす社会的要因(SDH)

健康状態が良くない患者さんに,「自己責任」としていませんでしょうか?
人間の健康状態には,その人個人の問題以外にも社会的な背景が影響している割合が大きいと言われています.
こういった健康に影響する社会的な要因をSocial Determinants of Health(SDH)と言います.
特にこういった患者さんに対しては「自己責任」として医療者は陰性感情を持ちやすいと言われており,認識すること,また医療職としてなにかお手伝いできないかという点が重要になります.
今回はSDHについてインフォグラフィックを交えながら共有します.

家庭医療理論のパラダイム

家庭医療理論を学んでいて,「これってどうやって患者さんの問題解決に役に立つんだろう?」と思うことがありませんか?
実はそれは意図せず問題解決モードで患者さんに対応していて,そのモードの延長上に家庭医療理論を位置づけ,問題解決ツールとして使用しようとしているからかもしれません.

従来の医学教育で刷り込まれている「問題解決モード」とは別に家庭医療を実践する上で必要な「ナラティブモード」が総合診療に必要で,それらを同時に動かすことが重要だと東京医療センターの尾藤誠司先生に教えていただきました.

それらのモード(オペレーションシステム)の違いをまとめました.

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