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私たちの診療Tips

当科の診療からの学びをおすそ分けします。適宜更新しますので、お役に⽴てたら嬉しいです!
なお、紹介したエビデンスは⾃分の患者さんに当てはまるかは検討が必要ですのでご注意を。

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誤嚥性肺炎

■診断

・EAT10は嚥下障害のスクリーニングツールとして, COPD患者の将来の誤嚥性肺炎を予測できるかもしれない. (カットオフを9点とするLR 4/0.11 )(Dysphagia 2017;32:714)

■治療

・ACE-I,半夏厚朴湯(特に変性疾患において嚥下反射時間の改善),アマンタジン(嚥下反射の改善),プレタール(脳梗塞の二次予防),ガスモチン(逆流防止)で不顕性誤嚥の予防できるかもしれない.(老年医学会雑誌2013;50:458.)
・脳梗塞後のNGtubeからの栄養患者ではメトクロプラミドがプラセボと比べ,21日間の肺炎を0.27回 vs. 1.33回で有意に減らす.誤嚥自体のエピソードも 0.03回 vs. 0.73回に減らす.錐体外路系の副作用は差がなかったが,そもそも21日間の短期間投与なので長期の副作用は不明( Stroke 2015 Feb;46(2):454).
・脳梗塞後の胃ろう患者ではモサプリドがプラセボと比べ,1年での肺炎を47% vs. 81%で有意に減らす.死亡率も74% vs. 41%で有意に減らす.(  J Am Geriatr Soc 2007 Jan;55(1):142).
・脳梗塞後の患者でアマンタジン100mgはプラセボと比べ,肺炎を28%から6%に減少させた(Lancet. 1999 ;353:1157.)

・脳梗塞後のADLが比較的保たれている高血圧患者で,ACEIはCCBや利尿薬と比べ35ヶ月間で肺炎が少なかった(2.8% vs 8.8% vs 8.3%).高血圧がない脳梗塞患者をコントロールとしてもACEIはHR 0.3(0.14-0.66)に減らした(Neurology. 2005 ;64:573).

・脳梗塞後の患者でシロスタゾールはプラセボと比べ,3.3年間で肺炎を 2.86%から0.57%に減らした(Cerebrovasc Dis. 2006;22:57)

■その他

・誤嚥性肺炎で絶食することは入院期間を長くするかもしれない. (Clinical Nutrition2016; 35;1147)

 

気管支喘息

・気管支喘息の診断は7歳未満に75%がなされる(Am Rev Respir Dis. 1992;146(4):888.)

・成人以降の新規発症は閉経前と比べ,更年期でOR 2.4,閉経後早期でOR 2.1,閉経後後期でOR 3.44であり,閉経がリスクになる(J Allergy Clin Immunol. 2016 Jan;137(1):50-57.e6.)

・マクロライドの長期間投与が重症発作(ER受診,全身性ステロイド処方)を減らす可能性がある(OR 0.65(0.53-0.80))が,全体の結果は重症喘息患者に対するAZM 500mg 週3回投与の研究に引っ張られている(Cochrane Database Syst Rev.
2021;(11):CD002997).

胸水

・急性膵炎による胸水は両側性が77%,左のみが16%,右のみ(!)が8%(『胸膜疾患のすべて』 .リチャード・W.ライト (著),2010, 診断と治療社)

・結核性胸膜炎は胸水中の好酸球が10%以上だと,気胸や血胸を伴っていない限りは通常除外できる(Pleural Diseases, 2d ed, Lea & Febiger, Philadelphia 1990)

肺胞出血

・肺胞出血の1/3は喀血しない(UpToDate>The diffuse alveolar hemorrhage syndromes<2022/5/26閲覧>)

気胸

32%以上の虚脱が見られた気胸に対して保存的加療と胸腔ドレーン留置で8週間後の再膨張率に変わりはなかった(保存的加療94.4% vs.胸腔ドレーン98.5%)

(N Engl J Med. 2020;382(5):405)

細菌性肺炎

■診断

・白血球の左方移動はbandが20%以上のとき,感染症の診断に対してLR 2.5/0.6である. (Am J Clin Pathol. 1997 May;107(5):582-91.)
・非定型肺炎鑑別
1.60歳未満
2.基礎疾患がない、あるいは軽微。
3.頑固な咳
4.胸部聴診上所見が乏しい
5.痰がない。あるいは、迅速診断法で原因菌が証明されない。
6.WBC 10000未満

4/6項目合致⇒非定型性肺炎疑い。LR+ 11.0, LR- 0.25
3/6項目以下⇒細菌性肺炎疑い。

1~5項目では
3/5以上合致⇒非定型性肺炎疑い。LR+ 6.46, LR- 0.18
2/5項目以下⇒細菌性肺炎疑い。

(成人市中肺炎ガイドラインより)

 

・マイコプラズマ肺炎に対しての迅速抗原検査はPCR陽性を基準とするとSn 62.5%, Sp 90.9%, LR+ 6.9, LR- 0.41( J Infect Chemother 2015 Jun;21(6):473)と血清IgM Sn 35~ 77%,  Sp 49~100%(J Clin Microbiol 2005 May;43(5):2277)と比べ,性能は低いかもしれない.ただし,IgMが発症後数日経過しないと陽性にならないのに対し,抗原は発症時から陽性になる可能性がある.

 

・クラミジア肺炎の検査はC.pneumoniea IgAを用いる.多くの成人は再感染で,この場合にはIgMが上がりづらい(外来診療の型.鈴木慎吾著.2020)

 

■治療

・人工呼吸器管理や昇圧剤が必要な重症肺炎ではステロイドが死亡率を下げるかもしれない.院内死亡率はプラセボ 30% vs ステロイド 0%.その研究でのステロイド使用量はヒドロコルチゾン200mg iv後に240mg/日で持続投与を7日間だった.ただし,早期中止試験なのでrandom highの可能性あり.(Am J Respir Crit Care Med. 2005 Feb 1;171(3):242-8)

・ステロイドはその後の2015年のSRでも重症例では総死亡をRR 0.39(0.20-0.77)に減らした.非重症例では有意差なし.(Annals of Internal Medicine2015;163:519)

間質性肺炎

■診断
特発性間質性肺炎[IP]のKL6は間質病変の範囲,SPDが炎症(すりガラス影)の程度と相関しているかもしれない. (respiration 2012;83:190)

慢性閉塞性肺疾患[COPD]

■治療

・COPDに対するLABA投与は死亡率を2.3倍に上げる可能性がある. (J Gen Intern Med 2006;21. 1011)

■その他

・COPDは45歳までに禁煙を行えば, その後健常人と同様の呼吸機能にまで改善するかもしれない. (lancet2009;374:733)

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