TOP私たちの診療Tips

私たちの診療Tips

当科の診療からの学びをおすそ分けします。適宜更新しますので、お役に⽴てたら嬉しいです!
なお、紹介したエビデンスは⾃分の患者さんに当てはまるかは検討が必要ですのでご注意を。

私たちの診療Tips

キーワード検索

家族志向のケア

ファミカン岡山で症例提示した際に学んだ急性期病院での家族志向のケアのヒントです.

在宅医療

・レベル99の足軽在宅医

以前に祐ホームクリニックの米永暁彦先生にご講演いただいた,在宅医の特徴をまとめました.

米永先生いわく,在宅医は足軽のイメージだそうです.病院総合医とはまた違った頭の使い方があってとても勉強になりました.

印象操作 SPIN

実は医学系研究論文の中にも情報操作や印象操作がされていることがあり,SPINと呼びます.
今回はSPINのパターンと気づくポイントを紹介します.

尿検査

■尿蛋白定性が偽陽性になるとき

・造影剤使用後24時間以内

・pH>8のアルカリ尿

・肉眼的血尿

・採尿時の消毒薬(ex) クロルヘキシジン,ベンザルコニウム)

(UpToDate>Assessment of urinary protein excretion and evaluation of isolated non-nephrotic proteinuria in adults. 2020/9月閲覧)

 

■発熱や運動で一過性の蛋白尿がでる.その場合は通常1g/日未満(UpToDate>Assessment of urinary protein excretion and evaluation of isolated non-nephrotic proteinuria in adults.2022/12月閲覧)

ベイズの定理

EBM的な診断ツールといえばベイズの定理

診断推論ではSystem2に含まれますが,尤度比を知り臨床で優先順位をつけて所見を取ったり,その疾患を示唆する検査が陰性であっても残された可能性がどのくらいかを考える上では非常に有用です.

ベイズの定理を意識すると,診断で用いる指標は感度,特異度の単体ではなく,それが合わさった尤度比を使うことになります.

「どのくらいその病気っぽいの?」「どのくらい否定的なの?」という疑問に対して強い見方になってくれます.

ベイズの定理のおさらいです.

■ベイズの計算チート

事前確率から事後確率の計算ってめんどくさいですけど,尤度比でざっくりどのくらい可能性が上げ下げできるかわかります

病状説明

・悲劇的な状況での説明法

救命の可能性が非常に低い状況で,
①治療を中止/継続するかをメリット・デメリットを説明してから家族に決めてもらう
②医師がメリット・デメリットを説明してから治療を中止する
③医師が細かい説明なしで治療を中止する
という病状説明を受けて,家族が一番つらいのはどれか.
結果としては,①の説明を聞いた上で自分で治療の中止/継続を選択するのが,もっとも心理的につらいということがわかった.
また①のグループは自分の選択は正しかったと感じているものの,医師に決めてほしかったと感じていた.
他の解析では,①に加えて医師が自分の意見(エキスパートのオススメ)を追加することで,①の心理的な負担が減ったという結果だった.
悲劇的な選択肢の場合,自分で選択すること自体の心理的な負担はかなり大きいこと,それを軽減するには医療者の意見をつけるというのが重要.(Journal of Consumer Research 2009;36: 337-352)

感染症

■左方移動の検査性能

・ICU患者で,桿状核球が10%以上だと,培養陽性になる感染症に対して,Sn 43%, Sp 92%, LR+ 5.52, LR- 0.62(J Intensive Care Med. 2010 ;25:353-7)
・ICU患者で,桿状核球が10%以上,かつWBC 12000/μl以上だと,培養陽性になる感染症に対して,Sn 26%, Sp 97%, LR+ 8.99, LR- 0.76(J Intensive Care Med. 2010 ;25:353-7)
・70歳以上の救急外来で,桿状核球が10%以上だと,培養陽性になる感染症に対して,Sn 24%, Sp 98%, LR+ 12.0, LR- 0.78(Clin Lab Med. 2002;22:101-36.)

 

試験逐次解析(Trial Sequential Analysis)

メタアナリシスで,「この結果は症例数が足りていないから有意差がないのか?」と思うことってありませんか?
また逆に症例数が足りずにたまたま有意差が出てしまうこともあります.

実際,症例数がOKなのかを判定する解析方法として試験逐次解析(Trial Sequential Analysis)というのがあります.

メタアナリシスなどで試験逐次解析の図が出てきたときには,見方がわかるとモヤモヤが少なくなるかもしれません.

ご参考になれば!

 

肝硬変

・HBV感染による肝硬変ではChild-Pugh分類とMELDスコアによって予後予測ができる.Child-Pugh Cでは平均余命約4ヶ月,MELD 21-30点では平均余命約9ヶ月,MELD 31点以上では約1ヶ月.(Am J Gastroenterol2006;101:1516)

・肝硬変患者での鎮痛ではアセトアミノフェン は2g/日未満に限ったほうがよい(Aliment Pharmacol Ther. 2013 ;37:1132).NSAIDsは静脈瘤からの出血や腎障害,腹水増加のリスクがあり,避けたほうがよい(UpToDate>Management of pain in patients with advanced chronic liver disease or cirrhosis.2022/7/18閲覧)

・肝硬変単体でも平均38℃ほどの発熱をきたす.特徴は随伴症状がなく,全身状態がよく,頻脈や頻呼吸になりづらく,感染よりも長期間持続する.肝硬変の人の20%くらいで経験する(Clinical Infectious Diseases, 1997; 24;1135)

横田スタイル

揖斐郡北西部地域医療センターの横田修一先生が当科レクチャーで見せた展開です.一見無機質な制度の説明などを患者さんのストーリーに重ねることで興味深く参加することができました.
ただのコンテンツにするには,面白くなさそうな内容で使うと有機的になり面白そうです!

 

 

カテゴリー

キーワード検索

私たちと一緒にロールキャベツ系総診目指しませんか!?

  • EBMを実践したい方
  • 「患者全体を診る」診療医師を目指している方
  • 総合診療科が確立している体制の上で医師として活躍したい方
  • 病院総合診療医を目指している方
  • 家庭医として地域で活躍したい方
  • 離島やへき地の診療所で活躍したい方
  • 初期臨床研修医の方

    新たなる一歩を踏み出した君
    なんでも診られる医師を
    目指しませんか!?

  • 専攻医の方

    まだ間に合います!
    総合診療専門医
    目指し直してみませんか

  • 現役医師の方

    これからの日本に
    求められる
    「総合診療医」をお考えなら
    東京北総診へ

イメージ
イメージ
イメージ
イメージ
イメージ
イメージ
イメージ
イメージ